佐々木正美『育てにくい子と感じた時に読む本』レビュー

育児

子どもに怒ってしまう日々

なんだか分からないけど、最近子どもにすごく怒ってしまう。ダメだと思っても止まらない。

そんな時、ありませんか?

私も定期的にこの状態に陥ります。

本当はこんなに怒りたくないのに。

もっと穏やかに育児したいのに。

そう思えば思うほど、自己嫌悪が強くなってしまって。

そんな時に繰り返し読んでいるのが、この本です。

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佐々木正美『育てづらいなと思った時に読む本』とは

著者、佐々木正美先生とは

佐々木正美先生は、日本の児童精神科医で、特に自閉症の療育や子育て支援の分野で長年活躍されてきた医師です。

40年以上にわたり、自閉症をはじめとする発達障害のある子どもと、その家族の支援に携わってこられました。

また、数多くの育児・発達に関する本を執筆されており、専門的な知識を親にも分かりやすい言葉で伝えてくれることでも知られています。

ご自身も3人の男の子を育てた経験があり、本の中では、専門家としてだけでなく、一人の親としての視点が感じられるエピソードも語られています。

ざっくりと、どんな本なのか

この本は、育児の「困りごとの対処法」が具体的に並んでいる本ではありません。

どちらかというと、親としての在り方や向き合い方を諭してくれる本だと感じました。

子どもを変えるのではなく、変わるのは親。

そんなメッセージが、全体を通して書かれているように私は読み取りました。

私的にこの本はかなりグサッときます。書いてあることをすべて実践するのは、私にとってはもはや“聖母の域”で、全部は到底できません。

それでも、感情的に怒ってしまうループに入ったとき、一度立ち止まらせてくれる「ストッパー」のような存在になってくれる、私にとっては大事な一冊です。今でも定期的に読み返しています。

もともとは、長男の育児がとても大変だった時期に、『育てづらい子と感じた時に読む本』というタイトルに惹かれて手に取りました。

読み終わると、正直ちょっとしんどいです。「自分、全然できてないな…」と落ち込みます。

でも私にとっては「ちゃんと親になりなさい!」と気持ちをシャキッとさせてくれる一冊です。

同じように悩んでいる誰かの小さなヒントになれば嬉しいです。

「過保護」に育てる

「過保護はよくない」「私が甘やかしたから、長男は育てづらいんだ」そう思い込んでいた私にとって、かなり衝撃だったのがこの考え方です。

📕本によると…

・甘やかされ、贔屓されることで「自分は大事にされている」と感じられる

・「親に絶対に守ってもらえる、受け入れてもらえる」と思えるから、子どもは伸び伸び自分で考え、行動できる

・親に大事にされていることを実感し、自分を大切に思えるからこそ、他人も大切にできる。

・親に願いを叶えてもらった経験があるから、今度は親の願いを叶えたいと思えるようになる。

・分かりやすい愛情表現を受けることで、自己肯定感が育てられる。

過保護に育てるということは

→ 「子どもの求めるものには、可能な限り応える」

それは、モノを買い与えることではなく、

甘えたいなら存分に甘えさせる。

これが食べたいと言えば作ってあげる。

一緒に遊びたいなら満足するまで遊んであげる

ということなんだそうです。

そもそも、生活の中で、何かしらの我慢をしなければいけない場面が絶対にあるはずなので、このような接し方をしても、決して過保護になりすぎることはないんだそうです。

「自分はダメじゃない」と思えることが、すべての土台になる

📕本によると…

子どもが“自分はダメじゃない”と感じられること、自己肯定感・自尊心が何より大切

・親に受け入れられていると感じることで、子どもは安心し、自分を肯定できる。そしてその安心感は自律心を育て、人を大切にする力にもなる。

・だから子供の願いはできるだけ聞き入れてあげるべきだ。

🌱1、2を参考に私がやってみたこと

やってあげていいんだ!と思った単純な私は、早速「要望受け強化週間」を実施します。(週間て自分に甘)

・夕方でも「外で遊びたい」と言われれば付き合う。

・家事の最中であっても、「これ見て〜」と言われれば見に行く

・どんなに走る気分じゃなくても、鬼ごっこしたいと言われれば全速力で捕まえに行く

・やっとの思いで寝床についたところでも、「恐竜にな〜れ!」と魔法をかけられたら全力でティラノになる

自分との戦いでしたが、嬉しそうにする子どもたちを見ると、確かに自分にも幸福感が生まれているのを感じました。(もちろん疲労感も感じました)

注意⚠️過干渉と過保護の違い

過干渉=「親の願い」が強すぎる状態 

・子どもが望んでいないことをやらせすぎる

・親から子へ「こうなってほしい」が強すぎる

・うまくいったときに、過剰に褒めたりご褒美を与える

・できないことがあっても、親は、「できるようになる時期は、自分で決めていいよ」「それまで待っててあげるよ」という姿勢でいる必要がある

期待しすぎる関わりが続くと、子どもは親の評価を気にして行動するようになり、思春期に自分のアイデンティティを失いやすくなるそうです。

「時間がない」や「将来のため」、という大人の理屈で「早く早く」と急かすことも過干渉になるそうです。

🌱私がやってみたこと

難しいので、実践できたことはありません(どーん)

期待をゼロにするのは正直無理だと思います。でも子どもに何か求める時にこれは過干渉じゃないか?と立ち止まるきっかけにはなると思いました。

できるだけ期待しすぎず、やりたいことを見守ってあげられたらいいなと思います。(自信はない)

親子関係の質を高めたいなら、周囲の人間関係の“量”も必要

📕本によると…

他者と共感する力は、親だけでは育ちきらない。

「お友達がいたから楽しかった」

「お友達とまた遊びたい」

そんな経験を重ねることで、初めて他人を大切にしたいという気持ちが育つ

🌱そこで私がやってみたこと

仕事をしているので、できる範囲ではありますが、ママ友との交流を増やし、休日や時間が合うときは一緒に遊べるような関係を作りました。

しかしママ友付き合いって大変ですよね。

LINE返すのめんどくさいし、気を使うし疲れるし…。

でも、気の合う人と出会えれば、育児の悩みを打ち明けられるとても大切な存在になりましたし、自分では気づかなかった子どもの成長を教えてもらえることもあって、励みになることもありました。

もちろん、

「癖強いな〜」

「ゴシップ好きだな〜」

「マウントか?」(ここで毒吐いちゃう)

と思うこともありました。

それでも、子どもが楽しそうにお友達と遊んでいる姿を見ると、保護者にもお子さんにも感謝の気持ちでいっぱいになりました。

いいよいいよお礼にマウント取られるよ、という気分になれました。

「早く・手間なく」が、いい育児ではない

📕本によると..

・育児において早く、効率よく、手間をかけずに は、実は一番よくない。

・時間をかけ、手をかけ、子どもができるようになるタイミングを待てることこそが、いい育児である

…とはいえ

困りごとが立て続けに起きているときは、

「きれいごとだよ!」

「しんどいんだよ!」

と、正直思います。

心の中で「著者の先生、男性だけど本当に育児してきた?」斜に構えたことも(笑)

でも、少し余裕があるときにふと、「私、ちゃんと手をかけてるよな」※かけられているが正解

「こんなに手かかってるんだもん。いい育児できてるってことだよね?」

と、自分を労うことはできるようになった気がします。

感情のコントロールが苦手な子に必要なこと

・感情のコントロールが苦手な子にとって、最も重要なのは自己肯定感

・自分で自分を評価できるからこそ、他人を大切にでき、感情に折り合いをつけられる。

・この「自制心・自律心」は幼児期に育まれる力で、そのために必要なのは

親が急かさず、待ってくれること

「できなくても大丈夫」「いつできるかは、自分のペースでいい」そう言われながら待ってもらう時間の中で、子どもは自分で考え、自己コントロールする力を育てていく。

・反対に、急かされ続け、怒られてばかりいると、自制心を育てる余裕そのものがなくなってしまう。

🌱やってみたこと

出た〜自己肯定感って言えばいいと思って!とただの流行語としか思っていなかった私。

ですが、本を読んで自己肯定感はとても大事だということに気づきました。

特に発達に凹凸のある長男。

今後成長していく中で、「自分はみんなとは違う…」と気づいていく場面が出てくると思うのです。(その瞬間を思うだけで母としては苦しいですが)

そのときに自己肯定感が育っていれば、「ま、いっか!自分は自分で楽しく生きてるから」と乗り越えられるかもしれない。

だからこそ、今から自己肯定感を育てていきたいと思いました。

できないことも、できるまで待ってあげる。(朝は例外である)

声かけも「長男ならできる!!」から「ゆっくりでいいよ。長男ならいつかできるから」に変えていこうと思いました。

褒めすぎも、評価になりすぎる

・「あれはダメ」「これができてすごいね」と言いすぎると、子どもは評価に従ってしか動けなくなる。

・どのくらいが適量かは、親が判断するしかない。(むずっ)

・でも、家の中で伸び伸び失敗できると、「失敗しても大丈夫」という立ち直る力が育つ。

🌱私は「魔法の言葉かけ」を読んで、とにかく褒めるようにしてきたので(記事はこちら)褒めることは残しつつ、ダメ出しの仕方に気をつけようと思いました。

とにかく感情的に怒らない

・怒らず、穏やかに繰り返し伝える(むっず)

・「こうしてはいけない」ではなく「こうするといい」と言う肯定的な言葉を使う

・怒鳴りそうになったら、その場から離れる

🌱私がやってみたこと

私が感情的な言葉を使えば、子どもも同じように人を傷つける言葉を使うかもしれない。と今後の子どもたちの人への接し方は私にかかっている、とズシンと来ました。

子どもが穏やかでいるためには、まず私が穏やかであること。

怒鳴りそうになったときは、「今ここで私がキレたら、子どもも“キレ体質”になるかもしれない」と思い出して、できるだけ踏みとどまるようにしています……が難しいです。

一緒に過ごす時間は量より質

・仕事などで一緒にいられる時間が短い家庭ほど、大切なのは 一緒に過ごす時間の“質” 

特に意識したいのは、

■食事

■お風呂

■寝る前の時間

この3つ。

・「仕事で疲れているから」という言葉は、子どもに向けて言わない。

・短い時間でも「こんなに喜んでくれた」と、幸せを感じることが大切

仕事がある以上、平日はどうしても一緒にいられる時間の量は限られます。

だからこそ、

食事→TVを消して話す時間に

お風呂→お風呂用クレヨンを使い資格優位な息子と分かりやすく話す時間に

就寝→今日のできごとを楽しく話す時間に

と、今まではつい無言になってしまっていた時間を「楽しい時間」になるように身を削りました笑

そして「仕事で疲れてる」と言わないにしても、思いっきり態度に出てしまうことも多い私。

なので、子どもに「疲れてる?」と聞かれたら「今日こういうことがあったんだよ」と親からも今日の出来事を話すようにしました。(へ~ とすぐどこかに行ってしまいます)

得意なことを伸ばすという視点

・得意なことを見つけて伸ばす。

・得意な事と苦手な事のバランスが悪くなっても、それを帳消しにするほど得意な事を伸ばしてあげればいい。

🌱まだ明確に得意なことは見つかっていない息子たち。どうやったら確固たる自信になるような得意な事を見つけてあげられるのか、また本を読むので共有させてください(笑)

期待しすぎないという愛情

・子どもが自信を失う原因のひとつは、

親の期待が大きすぎること

・子どもは過剰な期待を、愛情ではなく「否定」として受け取ってしまう。

・親の役割は「それでも大丈夫。助けてあげるからね」という姿勢でいること。

・母への信頼感が、自分への信頼、他者への信頼の原点になる。

・一番大切なのは、子どもの自尊心。それを守るためなら、親の体面なんていらない。

🌱私にできること

お金に余裕があるわけでもないし、私自信得意なことがあるわけじゃないので特別なことを教えられるわけでもない。

そんな母親だからこそ、「大丈夫だよ」と受け入れてあげることは、私の意識次第でできるのでやってあげたい。(期待はしてしまいますが…)

簡単じゃないけど、これが私にできる、一番大事なことなのかなと頭の片隅に置いて、子供達と接していきたいと思います。

完璧な親じゃなくても、立ち止まれる親でいるために

「ちゃんと向き合いたいのにできない」と苦しくなったときに、「どんな親でいるべきなのか」立ち止まらせてくれる本だと思います。

この本の指針に共感した理由は、「親が優しく穏やかに接することで、子どもたちも人に優しい言葉を選べるようになってほしい」と思ったからです。

「親は保護者であり、教育者ではない」本にはこのようにも書かれていました。

ついついみんなと同じようにできるようになってほしい、しっかり者に育ってほしいとアレコレ言ってしまいがちですが、親と一緒のときは安らげる場所でいなければ ということを忘れないようにしたいです

完璧にはできないけれど、知っているかどうかで、立ち止まれる瞬間は増える…かな?

そんな一冊でした。

お読みいただきありがとうございました!

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