「早く自立させなきゃ」
「一人でできるようにしつけなきゃ」
子どもが成長するにつれて、そんな焦りを感じることはありませんか。
私自身、手を出しすぎてはいけない、甘やかしてはいけない。
どこまでやってあげていいの?という疑問を解決したくて、こちらの本を手に取りました。
この本を読んで、「できないうちは、どんどん手伝ってあげていいんだ」ということが分かり、少し肩の力が抜けました。
読みやすく、親の関わり方を具体的にイメージしやすい一冊でした。
社会で生きる力(ソーシャルスキル)の土台
ソーシャルスキルの土台は「親に手伝ってもらって、一緒に成功した」という安心感から育つ本田先生は、そう繰り返し伝えています。
この記事では、
NHK『すくすく子育て』でもおなじみの児童精神科医・本田秀夫先生の著書を参考に、
私が「今日からこれを大事にしよう」と感じたポイントをまとめました。
※この記事は、
- 発達に特性のある子の保護者
- 育てにくさを感じている保護者
- 子どもに関わる支援・教育関係者
の方に特に向けて書いています。
本田秀夫先生ってどんな人?
私が本田先生を知ったきっかけは、NHK『すくすく子育て』でした。
画面越しの先生は、いわゆる「お医者さん」の堅いイメージとは真逆で、少し尾木ママみを感じる穏やかな語り口。
(一方で、専門家向けの講義ではビシッとした医師モード。そのギャップも信頼感があります。)
略歴・プロフィール
- 現職:信州大学医学部 教授
(子どものこころの発達医学教室) - 経歴:東京大学医学部卒業後、30年以上にわたり発達障害の臨床に従事
本田先生が支持される理由
- 「多数派に合わせなくていい」という一貫した視点
「みんなと同じ」よりも、その子が社会の中でどう幸せに生きるかを大切にしています。 - 圧倒的な現場経験
綺麗事ではなく、「家庭で本当に使える」アドバイスが多いのが特徴です。
ソーシャルスキルの基礎は「親への信頼」
ソーシャルスキルというと、「挨拶ができる」「ルールを守れる」といった外側の行動を思い浮かべがちです。
でも本田先生は、その前提として「親とのやりとり」が土台になると説明しています。
親ができる大事な関わり
- 親が手伝って、一緒に成功する経験を重ねる
一人でやらせて失敗させるより、「できた!」を積み重ねる。 - 「助けを求めれば良いことがある」という経験
これが、将来人に相談する力の原型になります。
つい「自分でやりなさい」と言ってしまうけれど、まずは「親と一緒なら大丈夫」という安心感を育てることが先なんだな、と感じました。
家庭で育てられる「5つの基本スキル」
※以下は、本書で紹介されている考え方を、家庭向けに整理したものです。
| スキル | 親ができる具体的な関わり |
| ① 希望を伝える | 親が選択肢を示し、「AとBどっちがいい?」と選ばせる |
| ② 生活リズム | 毎朝同じ時間に起きる(※分刻みの指定はしない) |
| ③ 人に助けてもらう | 食事や着替えを積極的に手伝い、スムーズな成功体験を作る |
| ④ 人と一緒に楽しむ | 無理に広げず、子どもが心地よい活動を一緒に楽しむ |
| ⑤ 人と一緒に喜ぶ | 「ありがとう」「どうぞ」を、親が楽しそうに使う姿を見せる |
どれも特別なことではありません。
でも、「急がない」「無理させない」という視点が共通しています。
「こだわり」を「ルール」という安心感に変える
発達の特性がある子は、変化が苦手なことがあります。
そんな時に役立つのが、家庭それぞれの「我が家ルール」です。
- 順番や予定をあらかじめ決め、見通しを立てる
- ときどき「今日は特別」と、ルール変更を経験させる
ルールは縛るためではなく、安心して過ごすための土台になるものだと、本田先生は述べています。
「小さな手伝い」で社会参加の第一歩
立派なお手伝いでなくはなく、すぐにできるような小さなお手伝いでいいそうです。
「これ持ってくれる?」「一緒にやろうか」
そんな小さな頼み事で、「自分にもできることがある」「役に立てた」という感覚が育ちます。
「ありがとう」と言われた経験が、将来の「人のために動きたい気持ち」に繋がっていくそうです。
まとめ:大事なのは「今すぐできそうか」
本田先生が大切にしているチェックポイントは、次の5つです。
- 発達のレベルに合っている
- 子どもの興味に合っている
- 「すぐできそう」な内容である
- 家族の文化に合っている
- 将来、役に立ちそうである
本田先生はほかの著書で「宿題は百害あって一利なし」とお話されています。
その子の発達レベルに合わない課題は、できないことで自信をなくし、自己肯定感を下げるのでさせない方がよいと述べていました。
「今日、一個だけ手伝って、一緒に成功する」そのくらいの気持ちで、十分なのだと思います。
ゆっくりできることから一緒にやっていっていいんだなと思いなおすことができました。
この記事が、少しでも参考になったら嬉しいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。



コメント