奇声と癇癪の暗黒期はまだまだ継続中
2歳代の困りごとオンパレードの暗黒期を抜けないまま、3歳に突入した長男。
奇声、継続。
他害、継続。
前回の記事のお家療育で、家では落ち着いて過ごせるようになってきたものの、やはり家から出ると刺激が多いからか、なかなか落ち着くことが難しいときもありました。
発達センターで発達検査を受ける
3歳になる少し前、ついに発達センターで発達検査を受けました。
母子同室で、“口を出すべからず”と説明を受け、見守るしかできないスタイル。
型はめ、お手本通りに積木を積めるか、応答の指差し、先生を真似て人形にご飯…など20分ほどの検査だったと思います。
型はめがやりたかった長男。お人形を差し出された瞬間ぶん投げていました。「終わった」そう思いました。
結果は“発達年齢の目安”だけで、診断名などはなし。「だいたい一年くらいの遅れですかね」と。え?DQとかすごい勉強してきたのに点数はつけないんだ…と拍子抜けしました。
親子教室に2ヶ月通うことになる
そこから2ヶ月間、親子教室へ。
内容は、
・座って先生の出し物を見る
・体育館で遊具を使って順番待ちの練習
・集団のルールに少しずつ触れる
…という、いわゆる“基礎の基礎”を親子でやるスタイル。
しかし長男は、気に入らないことがあると「俺の得意技・奇声」を放出しまくる。3歳になって破壊力も増していました。発達センター、かなり年季が入っていたので、“この奇声の風圧で建物崩れたら保険おりるかな”とかいう不毛な現実逃避まで始まる私。
そしてまだまだ「世界の中心は俺だ」状態の長男、順番待ちもできるはずありません。座って出し物を見る時間では、体育館を指差し
「シュー!(=すべり台)」と叫んで集中もできませんでした。
そして他の親子を見て焦りまくる。
みんな穏やか。
みんな指示が通る。
みんな“療育必要ないやん”ってレベルのお利口さん精鋭部隊の集まり。お利口アベンジャーズ
ちょwずるwwできるの見せびらかしにきたんじゃなぁい?
どこに行っても長男に振り回される私はもう切れたナイフと化して他者を妬み散らします(笑)
(それぞれ見えない悩みがあるのは理解しています。すみません。)
なんとか置いていかれたくなくて、最低レベルのことはやらせようと、やりたい放題の長男相手にもがく私。
「いい加減にしろよこのガキャ」「誰のために来てると思ってんだ」と、どんどん私の中の眠れるヤ◯ザが覚醒していきました。
お家療育を始めたあの女はどこかって?消してやったよ…!!!(完全憑依したヤ◯ザ)
そして見かねた保育士さんに、「お母さん、うまくやろうとしなくていいよ。この時間は私たちで対応するね」と言われる始末。とても惨めな気持ちでした。
なぜこんな思いばかりしなくてはならないのか。…それは発達凹凸育児の永遠のテーマであります。
全部で6回の親子教室。最終日に面談。
応接室に呼ばれた私。臨床心理士から話がありました。
・他の子どもや大人に興味がある
・言葉ではなくても視線で何かを訴えようとする様子がある
・回数をこなすごとに落ち着いていく様子が見られた
・これから始まる集団生活で大きな成長が見られると予想できる
「え?この破天荒将軍が様子見?」頭が真っ白になり何も言えなかった私。
一度帰宅したもののどうしても納得いかず、発達センターに電話しました。
でも答えは同じで、最終的には「先生たちが様子見でいいと言うなら、信じてみるか」と、とりあえずは納得をするかたちとなりました。
こうして、8ヶ月後の幼稚園に希望を託すことになります。
一時保育を週1ペースで利用
同じ頃、近所の保育園の一時保育も利用し始めました。
「君は今自分が最強だと思っているのかもしれないが、社会にはヒエラルキーというものがあるのだよ、ガキ大将にやられてきなさい」と送り出した私をよそに、長男は母を振り返りもせずおもちゃへ一直線。
違う意味で涙が溢れる私(笑)
この一時保育担当の先生が今後の私の人生に大きな影響を与えます。
一時保育担当の先生は60代のレジェンドシスターズ 多恵子、光世、清美(仮名)。
光世と清美は、淡々と園での出来事を報告してくれます。それはそれで全然ありがたい。ただ、私が発達のことを気にしているのを知っているので、とても言葉を選んでいる感じがしました。
対して多恵子。あれ?アタスの母ちゃん?そう思わせるくらい距離を詰めて長男のことを話してれます。
発達センターの後押しをしてくれたのも多恵子でした。
そしていつも「大丈夫大丈夫!」と笑ってくれました。根拠のない大丈夫、でも誰も言い切ってはくれなかった言葉でした。
最終的には大丈夫じゃないかもしれない。それは分かっていたけど、私にとってはそのとき必要な言葉でした。
正直、一時保育に通った1年間、そんなに大きな成長は見られませんでしたが、私にとっては多恵子と話すことで弱音を吐き出すことができたありがたい時間でした。
そして長男を「イタズラな顔ばっかしてぇほんとかわいいんだから」と可愛がってくれました。すぐ奇声を発するので、あまり他者に可愛いと言われたことがなかったんですよね(笑)
だからその言葉もありがたかったです。
保育士ってすごい仕事だな、と思いました。
そのくらい私は多恵子に救われました。
発語のためにやったこと
二歳半で言葉が出始め、月に5個程度のペースで言える単語が増えてきました。
前回の記事で紹介したこちらの本
発達障害の子を伸ばす魔法の言葉がけ
この本で、長男が「視覚優位」だということに気づきます。耳で聞くということに弱いんだと思った私は、こちらを購入しました。
公文の童謡カード
ぞうさんや、チューリップ、ゲンコツ山のたぬきさん、ぶんぶんぶんなどメジャーな童謡が、一枚一枚カードになってイラストが描かれています。全30曲でCDも付いてます。
まだまだ長編の絵本を読み切ることができなかった長男。童謡を歌って聞かせながら、歌詞に合わせて、カードに書いてある絵を指差しました。
童謡カードを使うメリット4点
① 単語が耳に残りやすい(ゆったり曲調 × 刺激が少ない)
童謡はテンポがゆっくりで、言葉のリズムがそのまま耳に入りやすい。
YouTubeのように映像の刺激がないぶん、「ことば」そのものに集中できるので、語彙が吸収しやすいと感じました。
②何を指さしているのか明確になる
共同注視(※自分と他者が同時に同じ対象に注意を向けること)が苦手だった長男。
例えば空に向けて「あれあれ!」と指をさしても、それが飛行機をさしているのか、雲なのか空なのかよく分かっていない様子でした。
でもカードの中の世界なら一目瞭然で分かりやすいようでした。
③持ち運びがラクで“隙間時間が知育タイム”になる
カードだから軽くてコンパクト。
「今週はこの5曲」と選んで持ち出せるので、車の中・待ち時間・外出先で便利でした。
ちょっと取り組むだけで、
“今日も知育やったったわぁ”という 親の達成感 得られました。私くらいになるとついでに高揚感も感じていました。
④ 親子のやり取りが増える
カードを広げて一緒に歌ったり、イラストを指差してこれ何?と聞いたり、親子のコミュニケーションネタが増えたと思います。
自宅保育期間が長かった我が家。言葉のシャワーと言うけど倦怠期すぎて何話したらいいか分からなくなることも多かったのでこのようなグッズは助かりました。
機械的な動画視聴と違い、「この絵かわいいね」「次どれ歌う?」という質の高い話しかけの回数が増えたのことは購入した価値があったかなと思います。
デメリット
・油断するとカードを真っ二つに折られる
・バラバラにされて行方不明になる
そして、歌が歌えるようになった。
宇宙後はうるさいほど発するけれど、頑なに歌を歌わなかった破天荒将軍。(※もはや長男とは呼ばない)
なんと3歳代にして歌を歌うようになりました。
それまで「カラオケで頑なに歌歌わない人っているじゃん?この子そのタイプ。性格の問題ね、ハハッ」とヘラヘラと現実逃避していたんですが、無事歌を歌うタイプだということが判明しました。
保育園との相乗効果もあったのかもしれません。
最後に多恵子への愛を伝えたい。
一時保育最終日。
私は多恵子のおかげで、保育士になるという目標ができたと伝えました。
「あーん♡うれしい!ハグする?」とマスクを外してハグしてくれた多恵子。
コロナ禍のソーシャルディスタンスを無視して、心のつながりを持とうとしてくれたこと。
あとになって「大丈夫って言ったじゃないですか‼︎」とモンペ化するリスクを顧みず、長男くんは大丈夫!と言ってくれたこと。
本当にありがたかったです。
ただマスクを取った多恵子、歯がなくて。そんなところも愛すべきレジェンドだったのでした。

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